合言葉は空気は読むモンじゃなくて吸うもんだ!な天性のKYの鳥頭です。
少し前、妹がこんなものを買ってきてくれました。
ちなみに本を読まないことに定評のある妹です。たぶん、姉のためを思ってわざわざ買ってきたのかなと思わされるタイトルです。恐らく「姉貴よ、1日数分から空気を読む努力をしようぜ?」ということだと思います。愛されてんね!鳥頭は!(無駄にポジティブ)
せっかくなのでレビューします。
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原因はすべて「空気」?!空気を読むことの本当の意味が知りたい人へ読んでほしい本
原因はすべて空気です。
重苦しい会議の空気も
ブログが炎上するのも
遠距離恋愛が壊れやすいのも
空いている改札を避けるのも
ガソリンスタンドが反対車線にあるのも
すべて空気のしわざ
ー本文冒頭より引用ー
空気どんだけ!!
感想はこの一言に集約されます。
筆者曰く、ある時代に流行ったこと、流行らなかったこと、肯定されたこと、否定されたことなど諸々の社会問題や社会現象の裏から、一角だけテナントが根付かない店や、片側だけ繁盛する駅の出口といったことに至るまで、全部空気のしわざだそうです。
空気さん、何してるんすかww
・・・ほんと何してくれっちゃってんすか(白目)
そう思うと「空気を読めない」ということって「時代の流れが読めない」とか「状況がどうやって展開されるか読めない」とか「未来に起こりえる出来事が読めない」とか深刻な感じで言い換えることができるんじゃなかろうかと思いました。
空気には誰も抗えない!空気は理屈をひっくり返し、時代を動かすモノ
空気ってものには誰にも抗うことができない。これが本書の主張です。
本文内に戦艦大和はなぜ出撃したかについてふれている箇所があります。
当初戦艦大和の出撃には賛否両論あり、否定派にはそれを裏付ける細かいデータがある一方、賛成派にはそう主張するデータがなかったそう。
(中略)
当時、大和の出撃を決定した会議に携わった元中将の小沢治三郎さんはこう回想したという。
「全般の空気よりして、大和の出撃は当然だった」
ー本文より引用ー
戦艦大和がなぜ無謀にも出撃したか。無残な最期を迎えることを想定していなかった、というわけではなかったようです。
データ、理屈、推測。そんな裏づけよりも空気が勝利した端的な一例だと思います。もしあなたのプレゼンが通らないのであれば、それはもしかしたら「通らない空気」の仕業かもしれません。
本書では、過去に流行ったことや社会現象になったことなどを実例に挙げて「こういう空気だからこうなった」と解説してくれています。
「なぜ赤福は不祥事で潰れなかったのか」
「若者はなぜドンキホーテにいくのか」
「中山秀征が芸能界で生き続けているのはなぜか」 などなど。
詳細は本書に譲りますが「なんか言われてみれば空気なのかも」と思わせられるような内容になっています。
ブームは「時代の空気」によってつくられる?!
「ブーム」はなぜ起こるのか。
それも「空気」が鍵を握ると筆者様は主張します。もう起こっているすべての現象に対して「空気のせい」って言っておけば遠からずなのかもしれないと思う・・・
商品力もさることながら、それらを求める時代の後押しがあったからこそ、空前の大ブームとなった。今冷静にそれらを見返してみるとさしておもしろく感じられないことが、その証である。
流行しているものに対して「なんでこんなんが流行るんだ?」と思ったことがあるという人、多いんじゃないでしょうか。
その商品が純粋にいいこと意外にも、それは時代の後押しによって「いい」と思わされている可能性があるとのこと。
逆に考えれば「時代の空気」さえ正確に読めるようになれれば、ブームを引き起こすことも可能ということです。おおお、空気読めるってすげえんだなあ。。
空気のトリセツ感想まとめ
非常に読みやすい書籍でした。
どちらかといえば、語りかけてくるような、ブログのような調子の文章です。親しみが持てて個人的には疲れなくていいなと思います。
ただし、KYが「空気読める人」になれる本ではありません。今までの出来事を振り返り、「空気」のチカラを説明している印象の本であり、空気を読むスキルを紹介している本とは違うかなと。
それでも「空気のちからってすげー」と思わせてくれる箇所はいくつもありました。ブログを書く立場にあたって、「今どんな文章が求められているか」とか「なぜこのブログが有名になったのか」とか取り留めないことをぐるぐる考える癖が鳥頭にはありますが、その答えを出す参考になります。完全に棚ぼたってやつですね。
空気を読むという言葉の奥深さに触れてそれの有意義さに気付いた時点で、妹の思惑はちょっと当たっています。ただし、それを行動にあらわすかどうかは別の問題だ!しゃーはっはっは!!
新しい視点をたくさん与えてくれる本だと思います。文章もやさしいので本が苦手な人にも薦めたい書籍です。
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